慢性肺疾患の診療
NTM・COPD・間質性肺炎
慢性呼吸器疾患の診療
長引く咳や痰、息切れが続く場合、肺の構造そのものに変化をもたらす慢性的な疾患が隠れていることがあります。これらの疾患は進行が緩やかなため初期には気づきにくいですが、放置すると取り返しのつかない肺のダメージや重篤な呼吸不全につながる恐れがあります。
当院では、高性能CTを用いた精密診断により、これらの疾患の早期発見と継続的なフォローアップを行っています。
非結核性抗酸菌症(NTM)
環境中に存在する「非結核性抗酸菌」が肺に感染して起こる慢性感染症です。結核菌の仲間ですが、人からの感染はありません。近年、特に中高年の女性を中心に患者数が急増しています。
- ●数ヶ月から数年かけてゆっくり進行するため、「単なる風邪の長引き」と見逃されがちです。
- ●健康診断の胸部レントゲンでは異常なしと言われても、CTで初めて判明するケースが多数あります。
- ●当院では従来の内服薬に加え、比較的新しい「吸入治療薬」の処方も多数経験があり、大学病院等と遜色のない高度な保存的加療を提供します。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)
長年の喫煙などが原因で肺の組織が壊れ、呼吸が徐々に苦しくなる進行性の病気です(旧称:肺気腫・慢性気管支炎)。初期には「ちょっとした息切れ」程度しかなく、「年のせい」と見過ごされがちです。
【要注意サイン】 40歳以上の喫煙経験者で、「同年代の人と歩くと遅れる」「階段で息が切れる」「風邪を引くと咳や痰が長引く」といった症状がある方は要注意です。
壊れた肺を元に戻すことはできませんが、早期発見・早期治療により進行を大幅に遅らせることができます。負担の少ないMostgraph検査等を用い、早期のCOPDも確実に発見します。
間質性肺炎
細菌やウイルスによる一般的な肺炎とは異なり、肺の「間質」と呼ばれる壁の部分に炎症や線維化(硬くなること)が起こる難治性の病変です。
- ●主な症状は「乾いた咳」と「動いた時の息切れ」です。
- ●風邪などをきっかけに急激な悪化(急性増悪)を起こし、命に関わるリスクがあります。
- ●CT検査は間質性肺炎の早期発見・的確な診断に最も威力を発揮します。放射線診断専門医の精密読影で、わずかな変化も見逃さず、必要に応じて速やかに専門高次医療機関へご紹介いたします。
記事監修
満屋 奨(みつや しょう)
呼吸器内科専門医・内科専門医
大阪医科薬科大学 呼吸器内科・呼吸器腫瘍内科
ラジオロジークリニック扇町 呼吸器専門外来 担当医